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運ばれてきたご飯を食べ終わった後、お父様からある提案をされる。
「二人とも、結婚までの1年間を一緒に暮らしてみたらどうだい?」
それって・・・
「同棲ってことですか?」
「ああ」
「俺はかまいませんが・・・」
「ひなたちゃんはどうかい?」
「僕も大丈夫です。でも、ご迷惑になるのでは?」
「大丈夫。むしろ、大歓迎だよ。父さん、ひなたの家族に許可を取らないと」
「もう、とってある。ひなたちゃんのお父さんからも許しが出ている」
「なら、僕が翔さんのおうちに引っ越せばいいですね」
「いや、確か翔の家は一人用のマンションだから二人とも引っ越しだな」
「なら、まずは住むところを決めないと・・・」
「そうですね。会社の近くじゃないといけませんね」
「心配しなくても問題ない。すでに用意している」
「いつから考えていたんですか?父さん」
「ずっと前から考えていたけど決まったのは1か月前だから結構最近だよ」
よく、住むところが見つかったな・・・。と思っている二人を置いて話はさらに進んでいく。
「場所は旭川家本家」
「じゃあ、お父様と同居ということですか?」
「いや、本家の敷地にある建物」
「ああ、小さい頃に住んでた離れみたいなところですか」
「そこだよ。じゃあ、引越し準備ができ次第荷物を運んでいいから。家具は備え付けられているから」
「わかりました。お父様、調理器具とかはどうなっていますか?」
「この前新しいものに取り換えたよ」
「ありがとうございます」
「ひなた、引越しが終わったら足りないものとか買いに行こうか」
「はい」
こうして僕の日常が変わろうとしている。
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