2章 同棲スタート!

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翔さんの会社の前に到着した僕は電話をかける。 「もしもし、会社の前につきました」 「今から松川が行くから少し待ってて」 「わかりました」 松川さんは翔さんの秘書で幼馴染。 僕も小さいときに遊んでもらった。 待っていると長身のスーツ姿が見えた。 「ひなたさん!」 「松川さん、これで大丈夫ですか?」 「ありがとうございます。助かります。副社長が顔を見たいらしいので、ぜひ社長室に」 「お仕事の邪魔では?」 「ひなたさんがいたほうが仕事がはかどるので」 「じゃあ、少しだけ」 会社の中に入るとすごい視線を感じる。 確かに松川さんがいたら目立つよね。 副社長室につくと翔さんが書類とにらめっこしている。 「副社長、ひなたさんが到着しました」 顔を上げた翔はなんだか疲れがにじみ出ている。 「ひなた、書類を届けてくれてありがとう。休憩していきなさい」 「はい」 ソファーに座ると松川さんがケーキと紅茶を用意してくれた。 「副社長も休憩時間ですよ」 「わかった」 翔さんも休憩タイムらしい。 「今日はひなたがいるから休憩時間が憂鬱じゃないな」 「そうですね。休憩を邪魔する人がいませんから」 「邪魔する人がいるんですか?」 「ああ」 「頑張ってますね。お疲れ様です」 少しだけリラックスしていると社長室にノック音が響いた。 「またあいつか・・・」
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