恋愛から始めよう

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お腹が大きくなると不思議と不安が消えて行った。 「ヤマト!!動いた!!」 「マジで!?」 「・・・・・・・・。」 「今の?」 ヤマトの緊張した顔が愛おしい。 「わかった?」 「おとうさんだぞ!!」 お腹に向かって大きな声を出した。 「すごいね。赤ちゃんって・・・・・。」 「すごいな。ここに俺たちの愛の証が育ってる。」 ヤマトが体を起こしてキスをした。 「まちどおしい。早く会いたい。」 私がお腹を撫ぜると  ヤマトも私の手の上に自分の手をそえた。 「きみが生まれてくるまでは おかあさんは おとうさんだけのもの。 きみが生まれてきたら きっとおかあさんは おとうさんどころじゃなくなるからね。 寂しいな・・・・。」 「うふふ おとうさんはしっかりしてください。」 「もう少しだけ 恋愛させてもらう。」 ヤマトに抱きしめられる。 もうすぐ 私達の愛の結晶がこの毎日に加わる。 それまではまだ 私達は恋愛を楽しもう。 ヤマトに触れて ヤマトが触れる。 「綺麗だよ。妊娠してナナはまた綺麗になった。」 「ほんと?お腹も胸もすごい大きくなって・・・ 怖いくらいなのに?」 「どんなナナも俺にとっては最高だよ。 もうすぐこの胸も赤ちゃんの独り占めになるのか。」 「ふふふ・・・・ 赤ちゃんのものだよ。」 「なんだか複雑な気分だな。」 ヤマトが笑った。 本当に もうすぐ私は母親になるんだ。 出産までの毎日を ヤマトとたくさん触れ合って過ごした。 ヤマトとの二人の日々を堪能して ヤマトの愛の言葉に染められて 私は ちゃんとした 母になる・・・・・・・。
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