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「男の子ですよ。」
性別は最後まで 必死に耐えて聞かなかった。
私は母になった。
さっきまでものすごい苦しみだったのに
今 隣で眠っている赤ちゃんを見るとその
苦しみも吹っ飛んだ。
なのに
「ヤマトったら。」
まだヤマトは泣いている。
「感動した。女の人はすごい。
俺なら 失神して絶対に最後まで頑張れないと思う。」
ベテラン助産師さんも笑ってる。
「ご主人はいいパパさんになるね。
ママさんは幸せだわ。」
「はい。私はずっと幸せです。」
感動の嵐の中で 私は母になった。
愛する人との愛の結晶
ヤマトに抱かれてるのは 全部 幸せな行為だった。
その中で おなかに宿った命
愛おしい・・・・・
乳首を吸わせると 力いっぱい吸い付いてきた。
「今日から守るものがもう一人増えた。」
「家族だね。」
「おつかれさま。ありがとう。
俺は本当に幸せ者だよ。」
「私もヤマトの子供が生めて幸せだよ。」
私とヤマトは 親になった。
ヤマトは父親として私と息子をこよなく愛してくれた。
息子は元気に成長していく。
その成長を二人で見つめ続けて暮らした。
愛する家族が増えた。
私たちの 大切な宝物・・・・・・。
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