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東京駅へ着くと、太郎ちゃんがホームまで送ってきてくれ、発車のベルが鳴る中、ドアのところにずっと立っていたわたしを、あの頃のおばあちゃんのように優しく抱きしめキスしてくれた。
「じゃあ、行ってくる」
「ああ…絶対電話して」
「車は気をつけて。いい?」
「う…うん」
止まらない涙。
そして焦る心。
過ぎ行く時間を気にする想い。
ばあちゃん…毎朝、仏さんに参って
いっつも笑ってた。
誰にも文句言わないで
誰からも好かれてたばあちゃん。
いつでも、どこにいても優しかったばあちゃん。
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