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朝方、しそびれていた太郎ちゃんに電話した。
「もしもし」
「良かった…ちゃんと着いたんだね」
「うん」
「でも…」
太郎ちゃんはわたしの言葉を
急かすことなく
黙って…優しい息遣いで待ってくれた。
「1分だけ…たった1分だよ…間に…合わんかった。なんでなんだろ?うち、急いだとに…」
「そっかあ…じゃあ…ちゃんと最後まで…気持ちの整理がつくまでおばあちゃんを見送っておいで。会社のことは心配しなくてもいいから」
太郎ちゃんは静かに、優しい声でそう言ってくれた。
「うん。ありがとう。またメールする」
「無理にしなくてもいいからね」
「うん」
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