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それから通夜、葬儀、火葬と
三日間ずっと泣き通した。
どこまでもわたしを追いかけてくる
涙と後悔。
ばあちゃんを納骨してから、高校まで一緒に暮らした部屋に戻り、遺品の整理をしていた時だった。
ばあちゃんがわたしに残した
仏壇の上の小袋から
小さな箱を見つけたのは。
箱の蓋には『大人になった華へ』と
ばあちゃんの字で書かれていた。
その箱の蓋をゆっくりと開けると、そこには1枚の古びてセピア色になったモノクロ写真が一番上に置かれていた。
その写真は紛れもなく、夢の中や脳裏に浮かんでいた、あの『子供の男の子と女の子がキスをしている写真』。
これまで30年近く、わたしの夢に出てきた写真。
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