この愛の果てに

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この愛の果てに

0409686b-87d0-4bd7-ac8d-24137a8778c0  長崎ではおばあちゃんの初七日まで済ませ、10日ぶりに東京の会社に出社した。 「華、大変やったね。大丈夫?」 「うん、泣くだけ泣いたからもう大丈夫。ありがとう、エリ」 「でも華の次は太郎ちゃんか。大変だあ」 「えっ?何のこと?」 「まさか太郎ちゃんから聞いてないと?」 「うん、何を?」 「太郎ちゃんのお母さん、認知症になったみたいで、施設に入れる手続きとかで一ヶ月休職したみたい」 モグモグとチョコを頬張りながら話すエリ。 そして左手の薬指に光る指輪を    これ見よがしに見せひけらかすエリ。 それを遠くから優しい眼差しで見ている鈴虫君。
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