最終話

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213f9e65-214c-4f80-9208-1655139f8a42 1982年3月21日 「こんにちは、華子ちゃんと新ちゃん。ナーシャだよ。今日から二人のお母さん」 「これで7人家族ね」 「だね。さしずめトレジャーセブンって感じ?」 「華子ちゃん、だっこさせてえ」 そう言って駆け寄って来たのは3歳になった太郎。そして「可愛いね」と言いながら華子の頬にキスする。 ジャンにだっこされた実花。    ナーシャにだっこされた華子。 この頃からすでにナーシャは少しずつ病み始めていた。その前の年末から続いた施設に対する近隣の人たちの 冷たい視線、   そして嫌がらせの電話。     石を投げられ割られる窓。 それを片付けながら懸命に涙をこらえていた      ナーシャーーーーー。
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