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その夜、ジャンはナーシャに宛てたあの手紙を書いて、ナーシャも好きだったあの青いワインの瓶に手紙を詰め、施設のそばの浜辺で海に投げ入れた。
ーーどんなに謝っても…君が帰らないのは分かってる。
ーーそれでも…
ーーどうして…子供をちゃんと愛せないんだ。
ーー僕と君にとっては大切な5人の子供…
ーーでも…彼らは野崎さんたちに託す他ない。
ーー僕に彼らと過ごす資格なんかないんだ。
ーー警察がすぐそこまで来ているよ。
ーーこのことを選んだのは僕だ…ナーシャ、ごめん。
ーー捕まるくらいなら君のところへ行く。
ーーいいだろ?ナーシャ。
ーー君に会いたいから、今から行くよ。
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