最終話

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d443db44-6d2d-4a1f-80e4-0ce2537a2cbc  野崎さんたちに残された子供を託す手紙を書き終えると、静かな夜の海に一艘(いっそう)の古びた木造の船を海に押し出し それに乗ると持っていた青酸カリを飲み、澄み切った満天の星空を眺めながらボートの上に仰向けに寝た。 そしてーーーーー 1週間後、軍艦島の西方1kmの海上でジャンの乗った船が発見されることになる。 子供たちを大切に思い過ぎた余りの凶行(きょうこう)だった。一人でも未来ある子供を助けたかっただけだったのに。 行為そのものは歪んではいても      心は真っ直ぐで美しかった。 そう思わざるを得ない。
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