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少しだけ夏の熱気を帯びた部屋の中で
少しだけ熱気が残る心を冷ます。
それでもーーーーーーーーー
脳裏を掠かすめるのは
満ち足りた過去の秘密の情事。
『運命の彼』ではないにしても…
今この瞬間は寂しくて
干からびそうな心がそうさせる。
「帰らなくていいの?また疑われるよ」
「うん…」
「でもさ…電話切りたくない…」
また甘えてくる彼が愛おしくなる。
「会いたいね」
「うん」
「華が欲しい…」
「またそんなこと言う」
「だめ?」
「ダメ…」
「じゃないよ。でも…明日が怖いね」
「そっかあ…」
「じゃあ」
「うん…夢の中で会うよ」
「うん…俺も」
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