月に濡れたふたり

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d02f34e9-3584-414a-82bf-06c3939225e2 少しだけ夏の熱気を帯びた部屋の中で 少しだけ熱気が残る心を冷ます。 それでもーーーーーーーーー      脳裏を掠かすめるのは      満ち足りた過去の秘密の情事。 『運命の彼』ではないにしても…      今この瞬間は寂しくて      干からびそうな心がそうさせる。 「帰らなくていいの?また疑われるよ」 「うん…」 「でもさ…電話切りたくない…」 また甘えてくる彼が愛おしくなる。 「会いたいね」 「うん」 「華が欲しい…」 「またそんなこと言う」 「だめ?」 「ダメ…」 「じゃないよ。でも…明日が怖いね」 「そっかあ…」 「じゃあ」 「うん…夢の中で会うよ」 「うん…俺も」
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