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次の日、デザイナー会議終わりで会議室から出たわたしをエリが待ち受けていた。
「あら、エリ。どしたん?」
視線すら合わせないその表情は
明らかに怒っている。
エリはわたしの手を鷲掴みすると
何も言わずにビルの屋上に連れて行く。
そして屋上の鉄の扉を閉めるとわたしを突き放すように手を放した。
「なんでなん?」
「何のこと?」
「タモリんよ」
「なんでって?」
「なんでタモリん避けるん」
「…」
古びたベンチに座り火をつけようとしたタバコをエリが取って自分が火をつけてふかしはじめた。
ーーフーっ
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