![f2ad146c-dfd7-465a-bc27-36fd4cce429b](https://img.estar.jp/public/user_upload/f2ad146c-dfd7-465a-bc27-36fd4cce429b.jpg?width=800&format=jpg)
ふたりの上に広がる満天の夜空に高くのぼった丸い黄色の月が二人の涙をお互いの瞳の中に映しこんでいた。
「好きだったよ…タモリん…」
「俺も…」
「タモリんにいっぱい愛されて…独りぼっちのわたしをいっぱい抱きしめてくれて…だから…生きてこれた」
「俺も…華がいたから辛い仕打ちにも耐えてこれた。ありがとう」
「わたしこそ…ありがとね」
「本気で好きだったから…保のこと…結婚したかったよ」
「俺たちなんで…こんな泣いてんだろ」
「最後に1時間くらいキスしていい?」
保の顔で月が見えなくなり
これまでで一番長いキスを交わす。
お互い手を絡ませ…舌を絡ませ…
想いを
絡ませた夜が静かに更けていく。
止まらない涙の向こうに
二人の未来がどうなっていくのか…
誰にもわかりはしない。
それでもーーーーーーー
満月が一番高いところに昇るまで離れることはなかった。
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