出会いと別れ

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f9c82735-d14e-481d-8a0b-208f0c762d62 保に抱きついて   夜空の月に別れを告げて部屋に入っても   まだ彼の温もりが肌にも唇にも残ったまま     玄関のドアにもたれてしゃがみ込む。 すぐに始まる後悔。 すぐに溢れる涙。 また始まる一人の長い夜が怖くて玄関から動けない。 立ち止まる思考。 立ち止まる言葉。 すぐに失くした恋を追いかけたくなる女。        それでもーーー 辛くなるほどに押し寄せる後悔を伝えたくて手にするスマホ。 前に進んでも辛くなる。 後ろを振り返っても辛くなる。 お互いの肌の温もりを感じる刹那だけが     たった一つだけの     わたしの居場所のはずだったのに。 それを自分みずから放り捨てた。
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