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「ちゃんと飲んでるかあ?」
「飲んでますって」
タモリんはそう言ったままわたしの膝の上に倒れこむように眠った。その目いっぱいに涙が満ちていた。
ーーわたしと同じ…
ずっと辛かったんだ…
そんなタモリんを見て、
連帯感というか同志というか
不思議な共鳴を感じたのは事実。
ただいじらしかった。
この日から仕事帰りに待ち合わせして飲みに行くようになって、寂しいもの同士、傷を舐め合う、そしてお互いの身体を舐め合う関係に…
そして深みにはまっていくようになるのに
時間はいらなかった。
それだけお互いギリギリのところに立っていたと思う。
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