NPC(never player character)

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 その時、オーナーの奥さんは、妊娠3カ月だった。  そのあと大山さんは素直に謝って、大成くんも思う所があったのか、会社を辞めなかった。  私たちの店との関係も、相変わらず接待などに使ってもらってる。  でも、やっぱり気がかりだな。  バスは中学校横の駐車場に到着。  中学校は、ありふれた白くて四角い3階建。  山を背にした、くらいが、とくちょうかな?  この後バスは、AIが運転するか整備に回される。  私自身はお客を下し、最後に忘れ物をチェックして。  さあ! 中学校に向かおう。  学校の管理AIは、要するに用務員さんみたいなもの。  学校そのものにもドローン2機と監視カメラを持つAIはあるから、そのサポートだね。  ただし、私は高級NPC。  生徒に見せる情操教育のためにもいるから、体を壊しかねない力仕事は免除されている。  メインは図書室司書や掃除。  それにスクールカウンセラーの真似事だね。  今日も、給食時間が始まって10分たった。  図書室に、食事を済ませたせっかちさんから順に、やって来る。  文芸部、古典部、マンガ研修部。  ざっと30人。  我が校の部活は文系が主力だから、図書委員の子が一緒でも、本の管理も大盛況!  ガラガラ。  そして私のもう一つの仕事。迷える子羊が戸を開けた。 「ミオ先生。珍しいお客様ですよ」  今日の図書当番、加地ちゃんが呼んでいる。  本当に珍しいお客様が、そこにいた。  私が一人になるのも待たず正面からくる態度のでかさ。さすがと言うか。
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