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「ありがとうございました!」
急いでタオルを手に飛び出し、お店に招き入れる。
当然ながらずぶ濡れだ。
頭からわしわしと拭き、
「…姉ちゃん…これを」
蚊の鳴くような声でボソッと呟き、小さな包みを渡された。
「…金平糖…??」
「…バレンタインの…お返しや」
耳まで赤くなる。
「…あの、お客様皆様にお配りしてたものですが…」
誤解を招くような渡し方はしていないはずだけど。
けれど、さらにゆでダコのようになる。
スキンヘッドなのでなおさらだ。
「……いや。それでもいい……受け取ってくれ……」
「…はあ…ありがとうございます」
「いいじゃん。永和。フリーでしょ?付き合っちゃえば?」
布施さんに肘で小突かれる。
「えっ?えっ?!」
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