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ぐいぐいシリーズ第3弾『デイゴ』
◎たえる
「なあ、玲子。
会社にさ、いい後輩がいるんだよ。玲子に合うと思ってさ。一度あってみる気ないか?」
頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた。
「……いいけど」
なんでもない様な振りして答えた。
お洒落なカウンターバー。
傾ける三角のグラス。やけに量が少ないくせに料金だけは高い。
こんなものを飲んだところで私は酔ったり出来ない。どこまでも酒に強い私は、いつでも智也の良い飲み女友達。
いや、智也は私を女として見てくれた事は一度だってなかった。だから、ただの気楽な飲み友達だ。
昔も……。
そして、今も。
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