琥珀色の季節

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「え?」 「良く泣かないで我慢しましたね。偉い偉い」そう言って私の頭を軽く撫でてくれた。 「今みたいに、いつも、頭撫でられてんの俺。きしょいかな?」 「ううん、可愛い妹さんね」 「うん。まあね」 その時に見せた智也の顔が忘れられない。くしゃっとなった笑顔。 完全に閉じてしまったように見えるほど細くなった目。 普段は大きな目の智也が目がなくなる位、照れくさそうに笑う顔。 あの笑顔に 単純な私は       恋をした。
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