60人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「え?」
「良く泣かないで我慢しましたね。偉い偉い」そう言って私の頭を軽く撫でてくれた。
「今みたいに、いつも、頭撫でられてんの俺。きしょいかな?」
「ううん、可愛い妹さんね」
「うん。まあね」
その時に見せた智也の顔が忘れられない。くしゃっとなった笑顔。
完全に閉じてしまったように見えるほど細くなった目。
普段は大きな目の智也が目がなくなる位、照れくさそうに笑う顔。
あの笑顔に
単純な私は
恋をした。
最初のコメントを投稿しよう!