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「…ですが、これは、高見さんだけじゃありません…」
米倉がニヤリと笑った。
「…子供の頃、好きだった女のコも含めて、全部です…この歳になって、あの時、告白していれば、人生が変わっていたかもという妄想を時々します…独身の中年男の哀しい性(さが)ですね…」
米倉がそう言って、笑った。
私を楽しませると、同時に、真実もまた含まれているのだろう…
その笑いは、寂しそうだった。
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