諦観の沼に差した光

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 橘家は、本宅のある広大な屋敷とは別に隣町に別宅も持っていた。 表向きは、書斎、事務所、などと謳っていたが単に、好き者だった先代当主が愛人を囲う為に購入した屋敷だった。  最近では、どうしようもない息子、夏樹の根城となっていたが、この場所を知る者はそういなかった。  人目に付かぬよう防風林に囲まれ外から中を窺い知れない作りとなっているひと気のない森閑とした別宅の内装は無駄に豪華だった。 浴室など、檜風呂を設え10畳以上の広さだった。 「やめて……、あ……あ……いや、いや」  美夕の足の間には湯に浸かった状態から秘部を執拗に舐める夏樹の頭があった。  湯舟の、檜造りの縁に足を開いて座らされた美夕は何度も躰を震わせ、仰け反る。 白く形の良い両乳房が揺れ、ピンク色の先は突き立っていた。
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