第2話 衝撃的な事実

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「まりたちは、しゅぎょーにでるまえのおべんきょうとあそびのじかんは、ずっとこどもだよ。しゅぎょーで、にんげんのせかいのことおぼえたり、にんげんのことてつだったりして、せいちょーするんだって。……なまえはね……、にんげんのことばでは、はつおんできないの」 「そうなんだ?」 そう返事をしたものの、ずっと子供だという事については、理解できていなかった。 57年も生きているのに子供……? マリーがいた場所では、時間の流れが違うのだろうか……。 なんか、頭が痛くなってきた。 「ふあぁ……」 マリーが可愛らしい欠伸をした。 「ごめんね、眠くなっちゃった? また昨日と同じようにタオルで寝てもらっても大丈夫?」 「うん」 新しいタオルを用意し、掛け布団と敷布団みたいになるようにしてあげると、マリーは自分からその中に入った。 「おやすみ、さき」 「おやすみ、マリー」 マリーはすぐに寝息を立てて眠ってしまった。 とても可愛らしいその寝顔を見ていて、ハッと今朝の事を思い出した。 あっ、どうして朝はぬいぐるみだったのか、聞くの忘れたっ!! 今頃気付いてももう遅く……、私は深いため息を吐いて、自分も寝る準備をした。
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