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第1話 うさぎのぬいぐるみがっ!?
翌日、仕事で残業して定時より数時間遅くなった私は、コンビニで弁当を買って帰った。
「ただいまー」
誰もいない部屋だけれど、一人暮らしを始めてからずっと、「行ってきます」と「ただいま」は、口に出して言う事にしている。
荷物を置いて手を洗ってうがいをして着替えて……、ベッドにドサっと体を沈めた。
お腹すいたなぁ……。
そう思い、ゆっくりと起き上がる。
ふと、そばにある机の上に目をやる。
そこには、マリーを座らせていた筈だったのだが……。
「えっ……?」
慌てて立ち上がって机の上を見るとマリーは居なくて、居た筈の場所には真っ白な液体が……。
「……マリー……?」
ぬいぐるみが溶けるなんてありえない。
だけど、そうとしか思えないその状況に、私はかなり困惑していた。
するとその液体は急に動き出して形を作り始めた。
そして、形成されたものは……、自分の目を疑うようなものだった。
白い耳と首の赤いリボンはマリーのもののように思うのに、その体は、マリーよりもかなり小さく、人間の子供のような容姿で……。
私が驚きを隠せずにじーっと見つめていると、その生き物は私に飛びついてきた。
「ひゃっ!!」
思わず、怖くなって体を引いたが、それは私の胸にくっついた。
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