第1話 うさぎのぬいぐるみがっ!?

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「ざみじがっだよ…。」 気持ち悪いと思った瞬間、幼い子供のような声でそう聞こえた気がした。 よく見ると、私の胸にしがみついているその妙な生き物は、泣いているようだった。 訳が解らない事続きでどうしたらいいかも解らなかったが、泣いている子に冷たくは出来なくて、そっとその頭を撫でてみた。 「えっと……、あの……、あなたは、何?」 「ふえっ……」 私の問いかけに顔を上げたが、私と目が合うと、そのつぶらな朱の瞳から大粒の涙がボロボロとこぼれだした。 「えっ! ごめん! なんか、ごめん!!」 自分が泣かせてしまったんだと思い、私は思い切りそう謝っていた。 「……まっ………ぃ………だよ」 「えっ…?」 「まり……っ……、うぐっ……、まり……」 泣きながらも必死に何かを伝えようとしてくるその生き物……。 「マリー?」 まさかとは思ったけれど、そう呼んでみると、その生き物は嬉しそうに私を見た。 その体をそっと自分から離し、そっと机の上に置いてみた。 「まり、まってたんだよ! でも、まっても、まっても、さき、かえってこなくて、ないてたら、とけちゃった」 身長10cmくらいの頭の上に白くて長い耳……。     
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