うさぎの夢は、ふわふわあまあま

第１話 うさぎのぬいぐるみがっ！？

……そうだ、よく考えてみたらマリーはぬいぐるみで、当たり前だけど食べ物を食べたり飲んだりはしない訳で……。
そうだ、これは、きっと、そういう事なんだ……。

そう自分に言い聞かせ、深呼吸をした。

「私、これから食事するから、マリーはゆっくりしてて」

「しょくじ？」

「人間はね、何かを食べたり飲んだりしないと生きていけないの」

「……？　さき！　それ、おしえて！　まり、それ、しらない！」

そう言われて自分が食事をするところを見せ、何か食べてみるか勧めてみたが、マリーは口に何かを入れるのが怖いらしく、泣きそうな瞳で私を見た。
今まで、何かを食べたり飲んだりした事がないらしい。
ぬいぐるみだと思ってしまえば当然の事なのだけれど……。

食事が終わると、疲れていた私は眠くなってしまい、マリーには机の上にタオルで寝る場所を作ってあげて、とりあえず今日はそこで寝てもらう事にして、疲れていた私は眠りについた。