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第4章~名もなきサーカス団~
私達は、イリスを目指し大都市を出た。
途中で優しいおじいちゃんが引く馬車の荷台に乗せてもらい移動中。
ガタッガタッ…。
と音をたてながら不安定な砂利道を進む馬車。
茜「あまりにも酷い道で、お尻が痛いですわ」
琴音「贅沢言わないで下さい」
茜「本当の事を言ったままですわ」
琴音「はぁ~……」
紅蓮「ところで、イリスって何処にあるの?」
ゴン「東の方角だ」
紅蓮「いやいや、オーバー過ぎ」
柚木「今、私達が何処の方角に居るか分からないし」
ゴン「5人でブレスレットを近づけ"トロポス"と唱えよ」
紅蓮「こう?」
各々、手をグーにして拳をくっつけるように、ブレスレットを近づける。
紅蓮「皆行くよ!」
5人は、同時に頷く。
5人「トロポス!」
呪文を唱えると、ブレスレットが光り液晶のように写し出された映像。
芽依「お~お!これは人類学の進歩!」
ゴン「何を訳の分からん事を言っておる」
芽依「誉めてあげてるのに……」
紅蓮「大都市は、北の方角だから」
琴音「東は、あっちね」
柚木「ねぇ、何か聞こえない?」
紅蓮「何が?」
耳を澄ませると
♪~♪♪~♪♪~♪♪♪
笛やタンバリンやギターなどの軽快で、楽しそうな音楽が聴こえてきた。
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