海に溶ける

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海に溶ける

あの子は昨日いってしまった 愛を知ったら還らないんじゃなかったの? 泡と溶けたあの子を内包した海は凪いだまま 寄せてくれる日も来ないというの? 別れ際に見た薄明の空はもう二度と再現できない 引き留めるほどの言葉を持たなかった たったそれだけの事だった たったそれだけ それだけの話だったはずなのに 訪れる度に凪いでしまう海を見て 後悔を唄い続ける 使用タグ 全読 星橙の詩
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