片道バス

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片道バス

鈍色の空から溢れる世界の涙 傘が揺れるほどの慟哭を浴びる 錆びてひしゃげ薄汚れた 解読不能な時刻表 丑三つ刻孤独に酔い 待つ片道のバスよ どうかあたしを乗せていって わかりもせずに語られる 内面と本心他愛もない馬鹿仕合 絵空の幸福理論は瞬時に崩れ 砂の城にもなりはしないと 指先をそめる鉄錆色 巻き戻る喧騒の日々 丑三つ刻孤独に溺れ 陽炎に溶かされる存在証明 待つ片道のバスよ どうかあたしを…… ◇◇◇ #深夜の二時間作詩 #星橙の詩 #詩
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