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手首から肘へと舌先を這わせ、腕の内側の一際肌が白い部分に鬱血の跡を散らせる。腋にすら唇を押し当てると、和彦がビクンと体を震わせ、吐息を震わせた。片手で両足の間をまさぐると、和彦の欲望が震えながら身を起こしかけていた。
「もう少し待ってね」
先端を指の腹で撫でながら語りかけると、さすがに和彦が恥ずかしそうに目元を染めた。
刺激を期待したように、すでに尖っている胸の小さな突起を舌先でくすぐってから、そっと唇で挟む。優しく吸い上げてやりながら、もう片方の突起は爪の先で弄ると、和彦が控えめに、切なげな声を上げ始めた。
「はっ……、んっ、んうっ、んんっ」
和彦の甘い声を聞いていると、意識しないまま表情が緩みそうになる。突起を強く吸い上げると、和彦の声が大きくなり、つい真也の愛撫も熱を帯びる。胸元にいくつもの小さな赤い跡を散らし、その様子を顔を上げて眺める。
このとき感じる征服欲や独占欲に酔っては危険だと、真也は自分に言い聞かせながら、喘ぐ和彦の口腔に、誘い込まれるように舌を差し込む。すぐに和彦が吸いついてきた。
真也は慎重に自分も浴衣を脱いでいき、和彦と同じく何も身につけていない状態となると、和彦の両足の間に腰を割り込ませ、高ぶった欲望同士を擦りつける。軽く腰を揺すった和彦が、ぎこちなくシーツを握り締める。
「大丈夫?」
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