11 催城会 (圭)

6/10
487人が本棚に入れています
本棚に追加
/180ページ
七瀬が茹でたパスタとホワイトソースを絡めながら、チーズや塩、生クリームで味を整えていく………焼けるチーズの良い香りがしてきた。 『お待たせ……』 丸皿に盛り付けたカルボナーラとオニオンスープを……ダイニングテーブルに運んでいく 『あ……そうそう今日、職員からお土産を頂いたんだ』 そう言って鞄から小さなボトルワインを取り出した。ミニグラスを用意して……注いでくれた 『少し辛めだけど大丈夫?』 『うん、大丈夫だよ』 ……本当はカルボナーラやオニオンスープも食べたいけど……目の前の半裸の七瀬が一番…… どうしても今すぐめちゃくちゃに抱きたくなってしまう ダメだ……せっかく七瀬が夕飯を作ってくれたんだし……俺は頭を振り払った 多分………いろいろバタバタして軽く1週間は七瀬に触れてないから…… ワインをグッと飲み干して パスタにフォークを入れた 『うま………』 『ホント?良かった』 七瀬がふんわりと微笑む ………けど手元が揺らつき 『熱……っ』 フォークからカルボナーラのソースが 七瀬の胸元にポタッと落ちた…… ………フォークが床にカチャンッ………と落ちる 『………大丈夫か?』 俺は七瀬のフォークを拾い…… ………手渡そうとして 赤くなった胸元に気がついた 『ごめん……ありがと、だいじょ…ッ…わ』 ………もう我慢できなかった 七瀬をグイッと抱き寄せながら 赤くなった胸元に口付ける……
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!