4.調査?そのまえに獣人娘だろうがァ!!

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   但し書きには、こう書いてあった。  【ご入店する前に】  ・貧弱な方、腕を折られても知りません  ・下品な方、殴り飛ばされても知りません  ・金の無い方、先に言って下さい  ・差別主義者、殺す  以上の事をご留意の上、お入りください。 「…………世紀末乱世を再現するお店かな?」  この但し書き、上の二つは俺にガッチリ当て嵌まるんですけども。  俺、もしかして複雑骨折でお店の外に放り出される可能性あるのかな?  どう考えても危ないよね、危ない店だよね、ここ。  最後に「殺す」ってはっきり書いてあるよね。そりゃ人が近寄らないよね。  いいのこれ。お店として大丈夫なの。 「ど、どうしよう……でも、折角ここまで来て帰るのもなんだし、もしかしたら……もしかしたら、ちょっとした脅かしって可能性もあるし……!」  ええい悩んでても仕方ない!  俺は覚悟を決めて、店の扉を開けた。  ガチャ、と音がして――店内の怪しげな光が漏れ出してくる。  その紫の光の中に一歩踏み込むと。 「いらっしゃいませー!」  男の低い声による挨拶が、元気よく俺に放り投げられた。  一瞬、失敗したかと思ったが……  俺の目の前に広がる光景は、やはり天国だった!! 「いらっしゃいませ~!」  男の声に釣られるように、色んな席に座って接客をしていた女の子達が声を上げる。その女の子達の頭を見て、俺は感動に震えた。 「はっ、はぁああ……!! 良すぎるぅ……っ!」  いかにも大人のお店って感じの丸い箱みたいなイスとテーブル。  人があまりいない場末のスナックみたいな店にいるのは、多種多様な獣娘達だ。  猫耳犬耳キツネ耳、牛に馬に兎にと、スタンダードな耳はばっちり網羅。中には耳が尖った角が生えてる人もいて、魔族もちゃんと在籍しているっぽい。  しかもみんな可愛いか美人。俺は初めてこの美形の多い世界に感謝した。 「お客さん初めてですね、可愛い~! えへへ、いらっしゃいませ!」  
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