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それを初めに観測したのは、ハッブル宇宙望遠鏡だった。
――無数の隕石群が、地球に向かってきている。激突までは、約二十日。
その映像を目にした人々は言葉を失った。その隕石はまるで女性の生殖器、面倒くさくなったのではっきり言うが、まんこによく似ていた。アワビのようなぱっくりとした割れ目に、クリトリスらしき突起、そして奥の方にはビラビラのようなものが見える。誰が名付けたか、まんこ流星群。
その名称に、多くの人が失笑したが、事態は笑い事では済まされなかった。それぞれの隕石の直径は、約二十キロメートル。核ミサイルでも数発撃ちこまねば、完全に破壊できない。そんな隕石が数百、いや数千と地球に殺到してきているのだ。
地球はもうだめだ。
それが共通認識となるまで時間はかからなかった。
人々の間には無気力感が蔓延し、治安は乱れ、その辺でうんこをしてケツも拭かない奴が続出した。
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