ごめんね、ばあちゃん

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 昼過ぎ、ばあちゃんの墓を訪ねた。  俺はばあちゃんの墓の前で手を合わせた。  ばあちゃんは俺を懲らしめにきたと思っていた。  何て馬鹿なことを思ったものだろう。  あんなに優しいばあちゃんが俺にそんなことする訳ないのに。  ばあちゃんは俺を助けてくれたのだ。  必死の力を振り絞って俺を守ってくれたのだ。  涙でばあちゃんの墓がよく見えない。  ばあちゃん、これからはちゃんと墓参りに来るよ。  ばあちゃん……。  俺は、いつまでもばあちゃんの墓の前で手を合わせ続けていた。
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