24章 きっかけ

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・ 相変わらずな行動力だ。そう思いながらあたしは珈琲を渋々入れる。 高槻は普通に客としてカウンターに居座りを決め込んでいた。 「あいつと一緒に住み始めたんだって?」 「そうだけど」 たぶん多恵ちゃんからの情報なんだろう── 高槻は探りながら聞いてくる。 「持つのか? 一緒になんて住んで……」 「何が言いたいわけ? てか、今までも一緒に住んでるようなもんだったから…」 ぼぼ毎日一緒。どっちの家に居るか、それが違うだけで正直今更な感じだ。 「そうか? 全く一緒に住むのと通い婚とは違うと思うけどな」 「なにそれ、経験した口振りだね?」 聞いたあたしに高槻はハッとしたようだった。 「ふーん…なに、同棲して失敗したんだ?」 追求したあたしに高槻は少々バツが悪そうな顔を見せている。 「別に失敗はしてないけどな……あんまり四六時中一緒に居ればぶつかることも出てくる…」 「ぶつかって別れたわけだ」 「………」 高槻は黙ったまま珈琲を口に運んだ。 ぶつかるなんて今更だ。夏希ちゃんとケンカなんてそれこそしょっちゅうしているわけで。 別にお互いの良いところだけを見せあってるわけでもない── 正直なところ、ダメダメなところを今までもガッツリ見せあってる。
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