社内恋愛はじまりました

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*** 「おはようございます」 「おう、なんだその変な顔」 自然と力んでしまってた私は、高瀬さんいわく変な顔だったらしい。 ついでに、やっぱちょっと気恥ずかしかったり。 社内に彼氏できちゃうって、こんな感じなのかぁと、今更思う。 「別に。高瀬さんは、なんか、朝からモテてたようで」 「……お前なんで知ってんの?」 「更衣室で何人か騒いでましたから」 「怖ぇーな、女は」 そのまま黙って席に着き、パソコンを起動させる。 「おい、言っとくけどちゃんと断ってるぞ」 顔を寄せてきて、こそっと耳打ちされる。 「し、知ってます!」 「何赤くなってんの?」 「制服! 長袖になったから暑いんですよ!」 ブラウスをパタパタとわざとらしく煽がせてしまう。 すふと、ぷぷっと、高瀬さんが吹き出した。 だって仕方ないじゃん! まだ接近されると無理なんですよ! 恥ずかしい! しかも、高瀬さん急に距離詰めてくるから心臓がもたないんだっての。 「そうか、そりゃ大変だな」 「ちょ、それは、寒い! いりません!」 からかうように、うちわで煽がれて睨みつけてると。 「楽しそうだね」と、穏やかな声が聞こえてきた。
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