社内恋愛はじまりました

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*** 「あーー! 石川ちゃん、おかえり!! も〜! どこ行ってたの」 間宮香織に圧倒されながら帰ると、更衣室には吉川さんがいた。 どうしよう、凄くホッとする。 「わーー! 吉川さん〜!! 今日はこっちですか!?」 駆け寄ると、ニコッと爽やかな笑顔。 「予定ちょっと早まってね、今日で研修終わったんだよね〜! あとはシステム開発部からの指示にこっちで従うだけ」 「ほんとですか!? やった! 昼休み寂しすぎたんですけど」 「も〜、マジで? 石川ちゃん相変わらず好きー!」 久々にキャッキャと昼休みに戯れてると、後ろから間宮香織がダルそうな声で。 「高瀬さんの〜、彼女さん〜邪魔ですよ〜〜」 なんて、ややこしくなりそうなことを言う。 思った通り、ポカンとした吉川さんの顔。 「…………へ?」 「ちょ、ちょっと間宮香織! 言わないでよ、一応内緒!」 慌てて口を塞ぐ。 運良く更衣室は人がほとんどいなくて、多分今の間宮香織の声も聞かれてない。 ホッと胸を撫で下ろしたところで、吉川さんに力強く両肩を掴まれる。 「ど、どうゆうこと!? あんた! いつのまに!? 私聞いてない!!」 「よ、吉川さん痛い、マジ痛いです、今日電話かなんかで報告するつもりだったんですってば」 揺さぶられながら答えると、パァっと驚きで占められていた吉川さんの表情が明るくなった。 「ついに? ついにあいつ言ったか! やっとかー、ああもう、焦れったくてしょうがなかった〜!」 騒ぐ私達を横目に間宮香織が、フンっと軽く睨みつけながら更衣室を後にする。 それを見届けてから、私は小声で吉川さんに聞いた。
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