社内恋愛はじまりました

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「ついにって、どういうことです?」 「う……、ゴメン実は私知ってた。 高瀬くんが石川ちゃんのこと好きなの」 「え!?」と、声を上げて、今度は私が吉川さんの肩を掴む。 「なんで!?」 「いやぁ、石川ちゃんが彼氏と別れたあと合コンに誘おうと計画してたらね、奥田くんが石川さんはやめてあげて、とか急に言ってきたわけよ」 「奥田さん?」 「そうそう。 んで、なんでよ? 奥田くん石川ちゃんが好きなの? って聞いたら、俺じゃないよってニコニコ読めない笑顔見せてくるわけ」 ああ、と私は頷く。 その奥田さんの表情を多分今朝見たばかりだし簡単に想像できちゃう。 「んで、奥田くんじゃなくて、でも奥田くんが口出してくるなんてさ。 高瀬くんしかいないじゃん? だからホラ、噂になっちゃったアレだよ」 「噂って……、あ! アンジュで寄り添ってたとかいう!?」 「そう、それ。問い詰めてたんだよね〜。 あと口止め料に高瀬くんの友達紹介してもらうことになったり!」 テヘ! と、ぎこちないウインクを見せて笑う。
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