社内恋愛はじまりました

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「ああ、あと間宮さん。 俺たち今から食事……というか、まあ多分飲みに行くんだけど、君も行く?」 何で間宮さん!? と、開きかけた口を奥田さんが人差し指を添えて遮る。 そうして小さな声で、大丈夫。 と言うから、何が大丈夫なのかさっぱりわからないけど、とりあえず黙ってみる。 「触るなって」 黙ってると次は高瀬さんの不機嫌な声。 誰かとの通話を終えた高瀬さんが奥田さんの手首を掴んで、私の顔から引き離した。 「はは、朝も思ったけど、お前絶対めんどくさい彼氏になれるよ。 あ、もうなってるんだっけ?」 「相変わらず嫌味ったらしい奴だな、お前は」 「飲み会! 行きます~行きますぅ~!」 奥田さんと高瀬さんと間宮香織の声が混じり合うようにして響き、ボーッと見つめる。 (このメンバーでご飯? 味わかる自信ないわ) 「あ、そういや課長から電話、早く来いって」 何となく、げっそりしてると高瀬さんが課長の名を出した。 電話の相手は課長だったのか。 ん? ちょっと待って。
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