一緒にその先を描こう①

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私の目の前まで駆け寄ってきた高瀬さんの視線が、すぐ隣の秋田さんに向けられる。 「何で秋田さんがいるんすかね、こいつの連れは?」 「怖いなぁ、高瀬くん。偶然俺もこの店にいたんだよ。石川ちゃんのお友達はさっき帰ったよねぇ?」 「え!? あ、はい」 仲が良いのか悪いのかわからないと思ってた2人だけど。 今日はどう見てもめちゃくちゃ空気が悪い。 あの親睦会と言ってた飲み会が、あんなだったせいなのかもしれないけど、でも。 その後の仕事は高瀬さんも秋田さんもいつも通りこなしてたし。 なんの空気の悪さだよ。 「……とりあえず、行くぞ。秋田さん、お先です」 腕を掴まれて、引っ張られる。 その様子を肩をすくめて見てる秋田さんは、やっぱり、からかって遊んでるだけに見えるけど。 よくわからない人だ、相変わらず。 「ちょ、ちょっと高瀬さん引っ張らないで……」 「石川ちゃん」 声を遮るように、よくわからない秋田さんが私を呼んだ。 振り向くと目が合う。
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