一緒にその先を描こう①

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*** 電車のドアの両端、互いに窓の外を眺めながら無言で手すりに体重を預けてる。 金曜日の夜9時だし。 電車の中はそれなりに混雑してて、沈黙を気まずく思わなくていいほどにはザワザワとしてる。 けど、どう見ても。 最高に機嫌の悪い高瀬さんは、待ってたって、もちろん何も話してこない。 ……まま、電車に揺られ続けた。 直行直帰わりと多いし、いつも営業車乗り回してるイメージだけど今日は一緒に電車で高瀬さんのマンションに帰る。 高瀬さんはあんまり電車が好きじゃないようで、2人で出かける時も大体車だから。 なんか新鮮じゃない? ……とか思って、楽しみに1週間頑張ったのになぁ。 空気が重すぎて、私の身体も重くなってくる。
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