一緒にその先を描こう①

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「おい。秋田さん、何で一緒だった?」 唐突な声は、やっぱりというか。秋田さんのこと。 「いや、友達とご飯してたら、たまたま同じ店にいたんです」 「結婚て何だよ。なんで秋田さんとそんなこと話してんだ」 「み、みんなでそんな話題になってたから……」 ふーん、と言ったきり。また黙ってしまう。 「何でそんな機嫌悪いんですか」 「悪くねぇよ」 「でも」 「もういいから黙ってろ」 (はあ?黙ってろ?) なんでそんな言い方されなきゃならないのか。 一応、高瀬さんから話しかけてきたくせにさ! 私だってだんまりを決め込んで電車に揺られた。 最寄りの駅について、改札を出て、並んで歩く。 拳2個分くらいの、なんていうのか。ギリギリ触れ合わない妙な距離感で歩いてると。 腕を掴まれ引き寄せられる。 高瀬さんは、結構すぐに怒るし距離を取る人だけど。それを縮める時はこんなふうに力任せに引き寄せてくる。
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