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予想よりも大きな否定の声に、私の足はついビクッと揺れて、止まった。
ハッとしたように口元を押さえた高瀬さんは、一呼吸置いた後、空を仰いで。
「……悪い、デカい声出した。疲れてんのかな」
「え?大丈夫です?」
いつも忙しい高瀬さんだけど『疲れてる』なんて、なかなか言わないのに。
驚いて聞き返したけど、もう言葉は返ってこない。
かわりに。
「奥田の言う通りとか、最悪」って小さな呟きが聞こえて。何の話だかわからないんだけど、そのまま私は黙った。
なんか話しても、また機嫌を悪くさせる気がしたし。
今はまだ自信がない。
喧嘩になって空気悪くなっても、当たり前のように隣にいられる自分を。
さすがにまだ想像できないから。
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