一緒にその先を描こう①

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……帰ろう。 重い足を引きずるように、 歩き出した私を呼び止める、気の抜けるような。 それでいて楽しそうな、声。 「お疲れ〜、石川ちゃん」 ピタリと足を止める。 「……あ、秋田さん」 「会いに来たよ〜」 顔を上げたら、数メートル先に秋田さんの姿。 手を振りながら近付いてくる。 「え?高瀬さんなら今日は直帰ですよ」 私の顔をジッと見た後に、ぶは! っと秋田さんは吹き出した。 「ああ、そうくるのかぁ。違うよ、石川ちゃんに会いに来たんだけど、俺」 「……は?」 首を少し傾けて、ニッと笑う。 横に流してる少し長めの前髪が、一緒にサラリと揺れた。
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