一緒にその先を描こう①

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どういうこと、それ。 そんなこと思ってたの。 エレベーターを降りて歩き出してた、その足を止める。 多分、車に向かってたんだろうけど。 そして、掴まれていた手を振りほどき、そのままの勢いで自然と高瀬さんの頰を打った。 軽く、だけど。 なのに、ベチっと、嫌な感触。 「傾いてたもんが何ですか?押し切られた?私が高瀬さんに?」 「あー、違う、待て言い方間違えた」 ヒートアップしてた空気がしぼんでく。 高瀬さんが自分の前髪をグシャっと掴んで、視線を外す。 ここで言い合いになったら、嫌われるかもしれない。 でも、今飲み込んでもきっとダメ。 だって私たち。 「高瀬さんに押されて絆されたって言いたいですか!?」 「ちょ、違う厳密には」 あんなに熱く思いを伝え合ったわりには、何ひとつ互いを信用してない。
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