一緒にその先を描こう①

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ふう、と思い溜息を吐いてマウスに触れ社内システムに入る。 そこで鳴り響いた外線。 うちの課の5番が光ってる。 もう一度息を吸って受話器を取った。 「ありがとうございます、ラインズソフトの石川でございま……」 『す』 最後の一音は陽気な声に消された。 『おはよー、石川ちゃん。俺俺』 「今時その詐欺通用しますか」 『相変わらず冷たい声。好きだなぁ』 テンション的に全くノリ良くできないので、とりあえず黙ってみた。 『嘘だよ、ごめん。もうパソコン立ち上げてる?』 わりとすぐに本題に入ってくれたので、私も真面目に応対する。
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