一緒にその先を描こう①

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*** もうすぐお昼って時間に、午前中ほぼ全て使ってしまった特殊注文書のコピーを取って。 その足でお茶でも買ってこようかなってフロアを出ると。 「石川さん」って、聞きなれない声に呼び止められる。 振り返ると数人の女の人たちで。 何人かは同じフロアの人。 あとは、違う階にいる経理や人事の人たちかな。 「はい、なんですか」 声をかけられる心当たりがなくて、短く答える。 「高瀬くんの彼女ってあんた?」 「え!?」 まさかの言葉に後ずさるようにして身体が動いた。 「昨日会社の前でアピってたらしいじゃん?」 「え、アピってないですけど」 昨日って、やっぱアレ目立ってたんじゃん。 バレないようにしようって言ってた矢先になんてこと。 「てか、私の推進課の友達さぁ、石川さんに直接聞いたけど違うって言われたって言ってたのに」 「そ、それは、違うから本当のこと言ったんですけど」 「でも昨日の様子だと絶対付き合ってるじゃん!いいよね、ペアってだけで傍にいれるもんね。いくら不釣合いでも」 ドクン、と。 大きく胸の奥が跳ねて、また顔を上げられなくなってしまった。
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