一緒にその先を描こう②

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でも、そんな戸惑いを見てしまっても、 今更私の口は止まらなくなってる。 「美咲可愛いんです、吉川さんも美人で仕事できるし間宮香織なんか私より高瀬さんのペアにむいてるし……」 「ちょ、ちょっと待て落ち着け」 「私じゃ不釣り合いだなんて言われなくてもわかってるんですよ、私、私だって!」 高瀬さんの手が私の手首を掴んで、力強い瞳が私を見る。 「不釣り合いって何? それ誰が言った?」 「……あ」 「てか、お前今まで何してた?連絡つかねーから心配してたし」 すみません、と私が返すよりも前に高瀬さんがハッとしたように続けて言う。 「いや、それよりアホかお前は。こっち来い」 私の肩を掴むように抱いて。 会社のビルには入らず。 その横、地下に続く階段へ引きずられるようにして進む。 ひんやりとした階段を無言のまま少しおりて、いつも高瀬さんが使ってる営業用の白い車の前で立ち止まる。 勢いに任せて喋り倒したけど、ようやく我にかえった。 いや、かえってしまった。 ここ職場じゃんか。 ……そりゃそうだ、そこまで走ってきたんだから。 (でも、もう今更か、半分認めるような捨て台詞吐いてきたしな) バレるバレないなんて、もう気にしなくても。 もう知られちゃったようなもんだし。 (何なら、私のバカな行動のせいで終わるかもだし) そのバカな行動や、不釣り合いだと罵られたこと。それが、まさかまだ数時間前の出来事だなんて信じられない。 「高瀬さん、すみません、私……」 言いかけて、それを遮るように高瀬さんのスマホが鳴った。 画面をチラリと見て、出ないでポケットに戻す。
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