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「そのメール運良く、秋田さんに送ってしまっていて課長の見積もり用のアドレスで送ってたので、課長に秋田さんから連絡が入って、それで……」
「あー、そこで秋田さんな」
「こ、これがグループ内のことじゃなかったら、おまえどうしてたんだって」
「まあ、言うわなぁ」
「最近仕事に身が入ってないように見えるけど、ヤル気がないなら来るなって」
「あー、それも言うよなぁオッサン」
テンポよく会話が進む。
進みすぎて、怖くなるけれど、それでも。
本題を、自分からどう切り出そうと悩みながらも。
結局は順を追って私は伝えてた。
「そのあと、課長に褒められてる間宮さんを見てヘコんで、またまたその後、高瀬さんと言い合いになって……」
「あー、何かわかった、そっか」
何かわかった。 そう言った、高瀬さんの声に私の背筋はピンと張りつめた気がした。
言わなきゃ。
数回パクパクと、声にならない声を出した後に、ゆっくりと、白状した。
「わ、私、恥ずかしくて情けなくて逃げたんです、甘い言葉ばっかりの秋田さんに、さ、最低でしょ」
そう言った瞬間だ。
ダン! と、大きな音を響かせて高瀬さんが車の天井を殴りつけた。
「あー、クッソいてぇ」
「あ……、お、怒りますよね、そりゃ、あの」
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