一緒にその先を描こう②

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と、背後からいきなり会話に参加してきたのは言うまでもない。我らがお母様。 レジ袋を両手いっぱいに抱えてズカズカと乗り込んでくる。 「また勝手に……」 「再来週ここと、あともう一個ね試食会あったから申し込んどきなさいね」 「いや、再来週とか末締めあるし週末死んでると思うけど」 「何言ってんの、あんたヤル気あるの? ぺぇ君にメールしたら、ああ行ってきますよ、とか乗り気だったのに!」 「もう、ぺぇ君とかやめてよ。高瀬さんのイメージじゃないし」 「何よ、俊平くんなんだから! ぺぇ君でいいじゃないの」 半年ほど前、初めて我が家に挨拶に来てくれた高瀬さんを。 母は0.5秒くらいで気に入って、それはもう。 ガッチリと握手を交わし。 『明日にでもどうぞ貰ってやって』なんて、叫ぶから隣でお父さんはギョッとした顔を見せてた。 聞きつけて、見物に来てた美咲を見ても顔色ひとつ変えず『妹さん?よろしくね』と、軽く笑顔を見せた。 すぐに高瀬さんが溶け込んでくれたというか。 意地を張って、1人で浮いてる気になってた私を、また家族の真ん中に戻してくれたというか。 まあ、そんなふうに。 高瀬さんはゆっくりと確実に、私を愛して、私に自信を与えてくれて。 なんて思い耽ってると。
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